見るべし!な映画
2007年 01月 25日
数日前のことですが、「硫黄島からの手紙」観てきました。
クリント・イーストウッドの映画は、いつも内省的ですが、
この映画は、爆撃や自決で、これでもかこれでもか!と
人々が戦死していく様子をリアルに描きながら、
なお、内省的な方向へ、観客の心の内側へ、
鋭く深く、何かを突きつけてきます。
「日本軍玉砕」っていう結末を知っているのに、
グイグイと引っ張り込まれ…
そして、根元的な問いに、立ち向かうことになります。
「なんで戦争なんかするんだよ!」
硫黄島のシーンは、ほとんどセピア一色の抑えたトーン。
そして、最初の空爆で、初めて赤い炎、火柱が立ちます。
爆弾が炸裂するとき、その炎の色だけが、ひどく現実的に描かれる。
それがすごく衝撃的でした。
ケン・ワタナベはもちろんですが、二宮和也くんが抜群に巧い。
個人的には、アカデミー賞もらってもエエんでないか?ぐらいの演技。
そして、他の俳優さんたちも!
なんだよ~、日本の俳優って、スゴイんじゃないか~、
なんで日本映画やドラマだと、この素晴らしさが出ないんだよ~!
バロン西を演じた伊原剛志、この人には惚れたかも、です。
硫黄島が陥落する直前、レイテ島で日本軍はやられてしまうわけですが、
このレイテでは、私の父の兄が戦死しております。
遺品として遺族に届けられた箱の中には、ツメと髪だけ。
硫黄島では、栗林中将もバロン西も、どんな最後を遂げたのか不明で、
骨すら発見されてないんですよね…
栗林中将は階級章を外して、一兵卒とともに戦ったから、
アメリカ軍も遺体を発見できなかったらしい…
事情を聞こうにも、ほとんどの日本人が死んじゃったから…
硫黄島がアメリカ軍の手に落ちると、本土が空襲にさらされる。
それをわかっていたから、栗林中将は1日でも長く硫黄島で
踏ん張らなければならないと思ったわけですが、
踏ん張った後に待っているのは、ほぼ間違いなく戦死。
完全に、どこからどう見ても負け戦なのに、部下を奮い立たせ、
自らも深謀遠慮をめぐらせ、死力を尽くして戦い抜く。
これをやたら美化するでもなく、といってお涙頂戴でもなく、
淡々と描ききったクリント・イーストウッドには頭が下がります。
そして、平均的なアメリカ人が、この映画で感動できるのか?
というのが最大の疑問なわけですが。
ようやく「日本人も人間だったんだなー」くらいまでは理解してもらえそう?(^^;)
ちなみに、知人の自衛隊員が、以前、硫黄島に駐屯していたことがあって、
そこでの生活ぶりを、いろいろ聞いたことがあります。
(一般人は立ち入りできない島なので、それなりに苦労はあったようですが)
その時は「温泉がわく」とか、「洞窟は天然サウナで毎日入り放題」とか、
のほほんとした内容だったんですが…
特産の「激辛トウガラシ」ももらったし…
忘れてはならない島であり、観ておくべき映画だと思いました。
決して楽しくはないけれどね…。
クリント・イーストウッドの映画は、いつも内省的ですが、
この映画は、爆撃や自決で、これでもかこれでもか!と
人々が戦死していく様子をリアルに描きながら、
なお、内省的な方向へ、観客の心の内側へ、
鋭く深く、何かを突きつけてきます。
「日本軍玉砕」っていう結末を知っているのに、
グイグイと引っ張り込まれ…
そして、根元的な問いに、立ち向かうことになります。
「なんで戦争なんかするんだよ!」
硫黄島のシーンは、ほとんどセピア一色の抑えたトーン。
そして、最初の空爆で、初めて赤い炎、火柱が立ちます。
爆弾が炸裂するとき、その炎の色だけが、ひどく現実的に描かれる。
それがすごく衝撃的でした。
ケン・ワタナベはもちろんですが、二宮和也くんが抜群に巧い。
個人的には、アカデミー賞もらってもエエんでないか?ぐらいの演技。
そして、他の俳優さんたちも!
なんだよ~、日本の俳優って、スゴイんじゃないか~、
なんで日本映画やドラマだと、この素晴らしさが出ないんだよ~!
バロン西を演じた伊原剛志、この人には惚れたかも、です。
硫黄島が陥落する直前、レイテ島で日本軍はやられてしまうわけですが、
このレイテでは、私の父の兄が戦死しております。
遺品として遺族に届けられた箱の中には、ツメと髪だけ。
硫黄島では、栗林中将もバロン西も、どんな最後を遂げたのか不明で、
骨すら発見されてないんですよね…
栗林中将は階級章を外して、一兵卒とともに戦ったから、
アメリカ軍も遺体を発見できなかったらしい…
事情を聞こうにも、ほとんどの日本人が死んじゃったから…
硫黄島がアメリカ軍の手に落ちると、本土が空襲にさらされる。
それをわかっていたから、栗林中将は1日でも長く硫黄島で
踏ん張らなければならないと思ったわけですが、
踏ん張った後に待っているのは、ほぼ間違いなく戦死。
完全に、どこからどう見ても負け戦なのに、部下を奮い立たせ、
自らも深謀遠慮をめぐらせ、死力を尽くして戦い抜く。
これをやたら美化するでもなく、といってお涙頂戴でもなく、
淡々と描ききったクリント・イーストウッドには頭が下がります。
そして、平均的なアメリカ人が、この映画で感動できるのか?
というのが最大の疑問なわけですが。
ようやく「日本人も人間だったんだなー」くらいまでは理解してもらえそう?(^^;)
ちなみに、知人の自衛隊員が、以前、硫黄島に駐屯していたことがあって、
そこでの生活ぶりを、いろいろ聞いたことがあります。
(一般人は立ち入りできない島なので、それなりに苦労はあったようですが)
その時は「温泉がわく」とか、「洞窟は天然サウナで毎日入り放題」とか、
のほほんとした内容だったんですが…
特産の「激辛トウガラシ」ももらったし…
忘れてはならない島であり、観ておくべき映画だと思いました。
決して楽しくはないけれどね…。
by redzinger
| 2007-01-25 23:25
| ☆artists date